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- 家電の延長保証に入るべきか悩む
- 保証料で割安なのはいくら?
- 延長保証に入らないとなぜ不安に感じる?
こんな思いで悩んでしまいますよね。
ここでは、
- 延長保証が必要かどうかの計算方法
- 延長保証に入らないと不安になる理由
- 納得のいく延長保証の入り方
を、分かりやすくお伝えします。
延長保証を払うのはもったいないと思うんだけど、どうしても不安でつい入ってしまうのよね。という方は、心理的に入りやすくなっています。
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目次
延長保証に入ってた方が良い人と悪い人
最初に言うと、
- 運が悪いとか心配性な方は、延長保証に入ってた方が良い
- 合理主義者は、延長保証に入らない
ちなみに「延長保証に入っていたから安心でした!」とか「故障したことないので延長保証は不要です!」という一個人の感想は、あまり参考になりません。
なぜなら、壊れた人には延長保証は必須ですし、故障しなかったなら必要ないものです。でもそれは後出しジャンケンのようなもの。
得か損かで言えば、保険に入れば保険料は100%損します。でも安心が買えるので、みんな入るんです。
得と安心の2つの性質は違うので、同じ土俵で戦えません。
また、保証が得か損かで言えば、最初に必ず保証料を支払うので損します。
でも後でもうかる(修理代がもらえる)ので得するかもしれない。
得したいなら、「得する可能性が高いのか」を計算する必要があります。
損得で考えたい人は、以下の計算をしてみてください。
延長保証が割安かの計算方法(合理主義者の考え方)
前に計算方法をツイートしたのですが、
66,000円の中古MacBookを買ったんですが、3年保証で4,000円(修理金額の70%保証)をつけた方が良いのか検討しました。
1.修理金額は40,000円が(私の中で)最大なので、70%=28,000円をもらえる権利
2.3年間で壊れる確率が10%と仮定したら、10%の確率で28,000円当たる宝くじが4,000円なのと一緒
— けい@貯蓄アドバイザー (@key_fp12) August 30, 2019
3.期待値が28,000円×10%=2,800円なら、4,000円は高く感じる
4.けど28,000円当たるより、28,000円損する方が心理学的に価値は2倍痛い(高い)ので、56,000円分の価値であると換算したら、期待値は5,600円となり4,000円は安く感じる
と母に話したら「うざっ!」と言われた。しょぼん。
— けい@貯蓄アドバイザー (@key_fp12) August 30, 2019
例えば、10万円のパソコンを買う時に、延長保証代は5,000円だと言われたら、入りますか?
「払う金額は5%くらいなら、良いかな」
なんて思いますよね。私も思います。
でも本当は、「どれくらいの確率で故障するのか、修理代はいくらか」がないと判断つかないんです。
だって、1年で100%壊れるパソコンなら、絶対5,000円で延長保証入りますよね。笑
例えば、10人に1人は3万円の修理代がかかるならどうでしょうか。あなたはその1人になりそうですか?
これを数値化したのが「期待値」です。
損する可能性を数字で表します。
この場合なら、
- 5年間の故障率が10%
- 修理代は平均3万円
- 延長保証は5,000円
まず、以下の2つのどちらが安いか(期待値)を計算します。
- 10%の確率で3万円の修理代がかかる=3,000円
- 100%の確率で5,000円延長保証代がかかる=5,000円
ということは、5,000円払っても3万円当たる可能性は期待値的には低い、という事です。
これなら、延長保証をつける価値は低いと感じます。
でもこの論理は「でも10%の確率で3万円自腹切らないといけないんですよね!」と言われるとおしまいです。
何故なら感情論には勝てないから。
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延長保証に入らないと不安になる理由
期待値を計算すると、修理代がかかる可能性よりも延長保証代が高いので、延長保証は不要です。
しかし、「いくら確率論で低くても、実際に故障したら3万円もかかるんでしょう?だったら、5,000円払っていた方が安心よ」と、延長保証に入ってしまう方もいます。(私も入ってしまいます)
これは、人は感情で左右されるからです。
また「人は合理的ではなく心理的で行動する」という行動経済学の考え方で説明ができます。
自分だけが当たるかも「アレのパラドックス」
1988年にノーベル経済学賞を受賞したモーリス・アレの実験結果から、「アレのパラドックス」という言葉があります。
これは簡単に言うと、「確率の低いものほど、自分に当たりそうな気がする」という心理です。
この心理によって、3億円が当たる確率が1,000万分の1の宝くじでも「自分が当たるかもしれない」と感じて買ってしまうんです。
この場合だと、「3万円の修理代を払う羽目になる」10%に、自分が入ってしまうんじゃないかと思ってしまうから、延長保証に入ってしまうのです。
なので、期待値などの話をしても「期待値で3,000円だからって言うけど、実際故障したら3万円だからね!」と言われて終わりになるのは、自分はその10人のうちの1人に入りそうだと、何となく思ってしまうから。
痛みは2倍に感じられる
突然ですが、あなたは「コインの表が出れば100万円あげるけど、裏が出たら100万円払ってね」という賭けをしますか?
100万円は欲しいけど、もし100万円払う事になったら・・・と思うと、できない人が多いのではないでしょうか。
これは、もらえる100万円よりも、失う100万円の方が痛みが大きいからです。
行動経済学的には、失う痛みは2倍ほどと言われています。
なので、100万円失うなら、200万円くらいもらわないと割に合わない、と感じてしまうんです。
先ほどの延長保証で考えると、10%で修理代が3万円かかる時に、5,000円の延長保証代では期待値的には割に合わないのですが、痛みが2倍なら修理代の痛みは6万円。
期待値に直せば6万円×10%=6,000円なので、延長保証代の5,000円の方が安く感じます。
これが、延長保証に入ってしまう理屈です。
自分で決めた事が価値がある「自前主義」
当たり前ですが、自分で決めた事は納得できますよね。
でも、いきなり故障するって納得できない。
だから、延長保証料を出そうと思ってお金を払うのと、「急に修理代を払え」と言われるのとでは、納得感が段違いなんです。
そんな急な痛みを受けるくらいなら、先に自分で決めておいて安心したい。
そんな思いも延長保証に入りたくなる心理です。
ちなみに自前主義とは、自分で決めた事や持っている物には特別な価値があると自然に思い込んでしまう事です。
人のアイデアより自分のアイデアの方が優れていると思ったり、自分で作り上げたものは価値が高いから捨てられなくなる感情です。
延長保証は安心感と納得感を買う行為
延長保証は、自分の資産を減らす可能性を低くするために、実際お金を出すという行為です。
可能性が低ければ、そもそもお金を出す方が損するもの。
でもみんな、この「安心感を買う」という意味で延長保証に入っているので、保証料を出しても損したという気持ちはしないんです。
客観的だったり数学的に考えると割が悪くても、心理的に考えれば、自分が納得いくことが一番大事。
なので、延長保証に入った方がいいか悪いかは、あなたがどう納得するかです。
実際、私のツイートの続きですが、
しかも実際はここまで考えず、購入画面で「Macは壊れたときの修理代高いって言うしな・・・4,000円位ならまあ良いか」と、なんとなくの不安感だけでポチったので、私的には失敗でした。
はっ。
57,000円まで修理費用を上げるか、壊れる確率を15%に上げたら良いのか!?(あたまおかしい)— けい@貯蓄アドバイザー (@key_fp12) August 30, 2019
結局は、自分の納得感しかないんです。
でも、そんな心理を知っていれば選び方も変わり、より自分の納得感が増すはずです。
なんとなく不安で入った延長保証や保険など、不安の理由を見つければ、その出費はムダになり、外すことが出来ます。
良かったら参考にしてみてください。
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